はじめに
午後問題についてはこちらで回答していますのでぜひご覧ください。
第60回午後問題
(60回午後41) 大腿義足歩行の立脚中期で体幹の義足側への側屈がみられた。原因はどれか。2つ選べ。
1.体重荷重線が足部内側にある
2.義足が非切断肢よりも長すぎる
3.ソケット初期内転角が大きすぎる
4.ソケット外壁の高さが不足している
5.義足側股関節外転筋群に筋力低下がある
答え:4と5

1は重心線が足部内側にあると、バランスをとるためには足部を体より外側に置くような代償をとり安定性を確保します。側屈は考えにくいです。
2は義足が非切断肢より長い場合にクリアランスを確保するために起こることが考えられますね。

3初期内転角が大きすぎると1と同様の現象で体重荷重線が足部内側となるわけで、局所の圧迫を避けたりバランスをとるために著明な内転接地をすることが考えられます。
※義足の問題は、歩容から問題点を逆算するといった臨床推論にもつながりますので、ぜひ問題を解けるように1日1問からやってみてください!
(60回午後42) 災害リハビリテーション支援で誤っているのはどれか。
1.理学療法士は災害復興期から活動を開始する
2.被災者自身が廃用症候群を予防できるように支援する
3.発災時に迅速な対応ができるように平時から対策する
4.災害規模によって数ヵ月程度の長期的な支援が必要となる
5.支援統括組織に日本災害リハビリテーション支援協会(Japan Disaster Rehabilitation Assistance Team <JRAT>)がある。
答え:1
震災が発生後、復興のために開始を行うのではなく、
避難所の住環境評価など理学療法の知見を活かしてできることはたくさんあります。また、震災後の廃用予防に理学療法士が予防的に活躍しているニュースも震災前にありました。
今の理学療法士はいい意味でも悪い意味でも職域の幅を広げてますので、
病院や施設だけを見据えずに広い視野で活躍できることを知ってほしいですね。
(60回午後43) 神経伝達検査でF波の潜時延長と出現率減少がみられる疾患はどれか。
1.Guillain-Barré症候群
2.Parkinson病
3.重症筋無力症
4.進行性核上性麻痺
5.多系統萎縮症
答え:3
「神経伝達検査と聞かれたらまずはギランバレー症候群」と覚えましょう。
神経伝導検査は末梢神経測定です。末梢神経障害で考えられるものは上記では1のみです。
注意が必要なのが3の重症筋無力症で、こちらは神経筋接合部で起こる障害なので、検査では反復的に刺激すると漸減現象が起こります。
(60回午後44) 神経筋疾患と理学療法の組合せで正しいのはどれか。
1.Guillain-Barré症候群 ー Böhler体操
2.筋萎縮性側索硬化症(ALS) ー 重錘を装着した歩行練習
3.ジストニア ー 筋電図バイオフィードバック
4.重症筋無力症 ー 漸増抵抗運動
5.多発性硬化症 ー 交代浴
答え:3
Böhler体操は背中の筋力低下を予防するために行います。
ALSの進行性の患者さんに負荷を与えていくのは望ましくないですね。
重症筋無力症の方は筋力が低下している状態での運動は望ましくないですね。
多発性硬化症ではウートフ徴候が出現するため望ましくないです。
あら!しらない!と思ったら、まずは、消去法をしていきましょう。
(60回午後45) 髄膜刺激症状を誘発しやすい体位はどれか。
1.側臥位
2.端座位
3.長座位
4.背臥位
5.腹臥位
答え:3
髄膜炎などの炎症が起こっているときに出やすい症状のようです。
引っ張られる姿勢で起こりやすい為3が答えみたいですね。
「シゲキックスは足伸ばして座って食べる」と覚えましょう。
(60回午後46) 脳の領域と機能の組合せで正しいのはどれか。
1.角回 ーーーー 情動
2.縁上回 ーーー 空間的構成
3.Broca野 ーーー 聴覚
4.前頭前野 ーーー 行動の抑制
5.Wernicke野 ーーー 運動のプログラミング
答え:2と4
この辺は病気が見えるが一番わかりやすく学習できると思います。
(60回午後47) 顔面の皮膚感覚を支配する脳神経はどれか。
1.第I脳神経
2.第II脳神経
3.第III脳神経
4.第IV脳神経
5.第V脳神経
答え:5
こちらは三叉神経が対応します。
ちなみに、脳神経の機能の語呂合わせは
「さあさあ名古屋の後藤さん、とうとう午後」で覚えます。
それぞれに数字をふって、自律が2、感覚が3、運動が5の数字とします。
それぞれに対応する神経に該当していけば大丈夫ということです。

(60回午後48) Wernicke-Mann肢位の特徴で正しいのはどれか。
1.肩関節 ー 外転位
2.肘関節 ー 伸展位
3.手 指 ー 伸展位
4.膝関節 ー 伸展位
5.足関節 ー 背屈位
答え:4
そうみたいです。
(60回午後49) 診療記録で正しいのはどれか。
1.保存期間は1年間である
2.SOAPのPはProblemである
3.紙媒体では鉛筆で記載してもよい
4.患者は自分の診療記録の開示を請求できる
5.時間がない場合は後日まとめて記載してよい
答え:4
PはプランのPです。
がんばってその日に書きましょう。私の友達は、紙媒体でカルテを書いているとのことで苦戦しているかと思いきや、「実習はすべて手書きで深夜まで書いていたので慣れている」と言い放つ猛者もおります。
(60回午後50) 感染症対策で正しいのはどれか。
1.使用後の手袋は裏返しにして捨てる
2.手袋使用後の手指消毒は不要である
3.感染症患者以外には標準予防策は不要である
4.マスクなしで咳をするときは手掌で口を覆う
5.空気感染予防のためには隔離室内の気圧を陽圧にする
答え:1
マスクが無いときは肘で覆います。隔離部屋を
呼吸器の問題でも陰圧と陽圧のことが出ますが、
基本的に空気は陽圧から陰圧に向かうと考えましょう。
つまり、隔離部屋を陽圧にすると部屋の外の廊下などへ空気が出ていくので
注意ですね。
(60回午後51) 骨代謝で正しいのはどれか。
1.骨芽細胞が分化して骨細胞になる
2.破骨細胞は間葉系幹細胞に由来する
3.骨形成が優位になると骨粗鬆症になる
4.副甲状腺ホルモンは骨形成を促進する
5.骨に負荷がかかると骨吸収が促進される
答え:1
4はパラソルモン、骨吸収を促進します。
血中に(カルシウムを)ばら撒くもん(パラソルモン)!
で覚えましょう。
5はこの通り。骨粗鬆症の方でもスクワットや歩く習慣を先生から勧められるなんてことがありますが、脊柱に負荷をかける「ストラクチュアルエクササイズ」が骨密度にアプローチをかけるという理屈があるからです。
(60回午後52) 関節と構造の組合せで正しいのはどれか。
1.腕尺関節 ーーーー らせん関節
2.手根間関節 ーーー 鞍関節
3.肩甲上腕関節 ーー 楕円関節
4.橈骨手根関節 ーー 平面関節
5.母指手根中手関節 ー 球関節
答え:1
こちらは蝶番関節でもあるということですね。
(60回午後53) 味覚を支配する脳神経はどれか。
1.三叉神経
2.舌咽神経
3.迷走神経
4.副神経
5.舌下神経
答え:2と3
この辺は覚えましょう!
(60回午後54) 胃で正しいのはどれか。
1.幽門には弁がある
2.胃底は噴門より下部にある
3.噴門は第1腰椎レベルである
4.幽門は第11胸椎レベルにある
5.胃切痕は大弯の遠位1/3にある
答え:1
幽門括約筋は別名幽門弁と呼ばれるそうです。
覚えておくのは胃の解剖学的な位置関係です。これで2-5は違うことが理解できます。

(60回午後55) 平行聴覚器で正しいのはどれか。
1.蝸牛は内耳にある
2.内リンパと外リンパは交通している
3.耳管により内耳と咽頭は交通している
4.骨半規管は2つの半規管で構成される
5.鼓膜に対して付着している耳小骨はキヌタ骨である
答え:1
蝸牛についてのことはこちらで投稿しています。
(60回午後56) 母指を橈側外転させた右手を図に示す。矢印の腱はどれか。2つ選べ。
1.短母指外転筋
2.短母指伸筋
3.長橈側手根伸筋
4.長母指外転筋
5.長母指伸筋
答え:2と4
図の問題の為飛ばします。
(60回午後57) 筋とその停止部の組合せで正しいのはどれか。
1.肩甲挙筋 ーーーーー 肩甲骨の肩甲切痕
2.小円筋 ーーーーーー 上腕骨の大結節
3.上腕筋 ーーーーーー 橈骨粗面
4.半膜様筋 ーーーーー 腓骨頭
5.前脛骨筋 ーーーーー 第2中足骨底
答え:2
これはこの通り肩甲切痕は肩甲上神経の通り道となっている場所です。
(60回午後58) 皮質脊髄路に含まれるのはどれか。
1.海 馬
2.視 床
3.大脳脚
4.中心後回
5.内包前脚
答え:3
大脳からでた神経は中脳の大脳脚を通り下降していきますね。
(60回午後59) 内頚動脈の分枝はどれか。
1.顎動脈
2.眼動脈
3.舌動脈
4.顔面動脈
5.椎骨動脈
答え:2
内頚動脈の覚え方は語呂合わせです。
「泣けども目の前の高校中退」
泣けども:内頚動脈
目:眼動脈
前:前大脳動脈
高校:後交通動脈
中:中大脳動脈
(60回午後60) 門脈に流入する血管はどれか。
1.肝静脈
2.奇静脈
3.腎静脈
4.脾静脈
5.総腸骨静脈
答え:4
門脈に流入する静脈は語呂合わせです。
「非常に異常な、長官の門」
非常:脾静脈
異常:胃静脈
腸管:腸間膜上膜
門:(門脈)



